■地盤補強工事03:しん兵衛工法
技術の概要
本技術は、セメント系固化材のスラリーを吐出しながら地盤を掘削撹拌することでソイルセメントコラム(以下、”改良体”と称す)を築造し、その中心に節付細径鋼管(以下、”芯材”と称す)を埋設したものを地盤補強体(以下、”補強体”と称す)として利用する地盤補強工法である。なお、本技術における改良体の築造には、2013年4月26日に(一財)日本建築総合試験所 建築技術性能証明 第13-03号として性能証明されたくし兵衛工法を用いることとしている。
しん兵衛工法の掘削攪拌装置
しん兵衛工法の掘削攪拌装置は、セメント系固化材スラリーと地盤との攪拌性能を向上させるために、共回り防止翼と、その上下の攪拌翼に鉛直方向の突起を複数設けたことを特徴とする。この掘削攪拌装置を用いることにより、低軸回転数、高速度での施工を可能とするとともに改良体の品質の向上が大幅に図れます。
コラム径 (mm) | 芯材径 (mm) | 節部径 (mm) | 受圧板径 (mm) |
---|---|---|---|
400 | 48(48.6) | 68.6 | 150 |
500 | 60(60.5) | 80.5 | 200 |
しん兵衛工法の特記仕様
分類 | 項目 | 概要 | |
---|---|---|---|
適用範囲 | 対象構造物 | 地上3階以下、高さ13m以下、延べ面積1500m2(平屋に限り3000m2)以下の すべてを満たす建築物および高さ3.5m以下の擁壁等工作物 | |
適用土質 | 砂質土、粘性土、ローム | ||
コラム仕様 | コラム径 | 400、500mm | |
最大コラム長 | 10.0m | ||
施工・施工管理 | くし兵衛工法(GBRC 性能証明 第13-03号) | ||
芯材仕様 | 芯材径 | 48.0mm、60.0mm | |
芯材長 | 1.5m~9.5mの50cmピッチで設定 | ||
概要 | 付着力増大を目的とした節付細径鋼管および受圧板 | ||
設計手法 | 許容鉛直支持力 | 単杭、複合地盤での支持力計算が可能 | |
沈下計算 | 簡易沈下計算を装備 | ||
水平耐力計算 | 簡易水平耐力計算を装備 |
技術開発の趣旨
改良体の支持力については、その耐力による制約から地盤の支持力が有効に発揮されていないと考えられる。本技術は、地盤の支持力を有効に発揮させることを意図して開発した工法であり、改良体中心に付着力の向上を意図した節を設けた細径鋼管を埋設することで、芯材と改良体を一体化させ、その剛性と耐力を向上させている。
性能証明の内容
本技術についての性能証明の内容は、鉛直支持力についてのみを対象としており、以下の通りである。申込者が提案する「しん兵衛工法 設計・施工指針」に従って施工された補強地盤の設計に必要な補強体の長期ならびに短期荷重時の鉛直荷重に対する支持能力は、同指針に定めるスウェーデン式サウンディング試験結果に基づく支持力算定表で適切に評価できる。
性能証明書
パンフレットダウンロード
しん兵衛工法のパンフレットはこちらからご覧ください。