■地盤調査01:スクリューウエイト貫入試験
スクリューウエイト貫入試験とは、スウェーデン国有鉄道が不良路盤の実態調査の手法として採用し、
その後スカンジナビア諸国で広く普及した調査です。
1976年にはJIS規格に制定され、現在では戸建住宅の簡易地盤調査において最も広く採用されています。
具体的にはロッド(鉄管)の先端にスクリューポイントと呼ばれる円錐形の錐(キリ)をつけて、地面に突き立て、
25kgから段階的に100kgまでの鉄のおもりを載せた時の貫入具合を測定します。
貫入が見られなくなったら、ハンドルをつけて回転させながら貫入し、その半回転数(Nsw)を25cmごとに最大10mまで記録します。
1.方法
おもり(100kgまで)を載せたロッド(鉄管)が自沈しないかどうか確認します。
自沈[※]しない場合、回転させて1m貫入するのに要した半回転数をもとに地盤の支持力を評価します。
おもりが重いほど、半回転数が多いほど硬い地盤といえます。
※:無回転でおもりの重さだけ沈む状態を自沈といいます。 自沈した時のおもりの重さが50kgの場合は「0.5kN自沈」といいます(75kN、100kNも同様)。
2.手動式調査の流れ
(1)地中に貫入させたロッドにおもりを載せても沈下しない(自沈しない)ことが確認された後、
ロッドを何回転(半回転で1回と数えます)させたら25cm沈むかを記録します。
(2)自沈層が認められたら、自沈した時のおもりの重さを記録します(自沈した時のおもりが50kgの場合は「0.5kN自沈」といいます)。
(3)長さ1mのロッドを継ぎ足しながら約10mまで調査可能です。調査できるところまで貫入し続けますが、N値10程度の層に当たると貫入できなくなります。
※1 おもり受け(クランプ)が5kg、おもりは、10kgが2枚、25kgが3枚で合計100kg。
※2 無回転で、おもりの重さだけ沈下しました(自沈といいます)。
※3 摩擦したスクリューポイントでは評価が過大になるため、直径33mmよりも細くなっているものは使用しないほうがよいです。
3.スクリューウエイト貫入試験の特徴
・狭小な敷地でも地盤調査が容易にできます。
・装置の準備・操作が容易であるため、迅速な調査が可能です。
・他の調査方法と比べ、低コストでの調査が可能です。
・段階ごとに数値を記録するため、詳細なデータが得られます。